インプラントのやり直しが必要なケースとは?やり直しの流れと注意点
こんにちは。世田谷区北沢、京王井の頭線・小田急線「下北沢駅」より徒歩4分にある歯医者「ただなわデンタルクリニック下北沢歯科医院」です。
インプラント治療は、失った歯を補うための優れた選択肢として広く知られていますが、すべてのケースが一度で完璧に成功するわけではありません。治療後に何らかのトラブルが発生し、インプラントのやり直しが必要になることもあります。特に、体調の変化や口腔内の状態によってインプラントが安定しなくなるケースもあるため、注意が必要です。
今回は、インプラントのやり直しが必要となる代表的なケースや再治療の流れ、費用、そして再発を防ぐためのポイントについて詳しく解説します。インプラント治療を検討中の方や、すでに治療を受けた方は、ぜひ参考にしてください。
インプラント治療のやり直しが必要になるケース

インプラントは高い成功率を誇る治療法ですが、すべての症例で一度の治療で完了するとは限りません。ここでは、やり直しが必要になる代表的なケースについて具体的に解説します。
インプラント周囲炎を起こしたケース
インプラント周囲炎とは、インプラントを支える周囲の歯ぐきや骨に炎症が起こる病気で、放置するとインプラントが抜け落ちることもあります。原因は、主に歯垢や歯石の蓄積による細菌感染です。インプラントは人工物で虫歯にはなりませんが、周囲の歯ぐきには炎症が起こる可能性があります。
症状は歯ぐきの腫れや出血から始まり、進行すると骨が吸収されていきます。違和感や痛み、歯ぐきの下がり、膿が出るといった症状がある場合は、早めに歯科医院で診てもらいましょう。治療が間に合わなかった場合、インプラントを撤去して組織の回復を待ち、あらためてやり直すことになる可能性があります。
インプラントと骨が結合しないケース
インプラントを埋め込んだあと、人工の歯根があごの骨と結合するまで一定期間が必要です。
ところが、まれにこの結合がうまくいかないことがあります。その主な原因には、喫煙、糖尿病などの全身疾患、骨の質や量が不十分であることなどが挙げられます。また、手術後の感染や過度な咬合力がかかることも悪影響を及ぼす可能性があります。
結合が確認できない場合は、インプラント体を一度撤去し、骨の再生処置などを経て再手術を行うことがあります。
インプラントが破損したケース
インプラントはチタン製で非常に丈夫ですが、決して壊れないわけではありません。過度な力がかかったり、長年使い続けたことによる疲労などが原因で、インプラント本体や上部構造(人工歯)が破損するケースもあります。特に、歯ぎしりや食いしばりの癖がある人は要注意です。
破損が起こった場合、その箇所の状態を確認し、必要に応じてインプラントを撤去・再埋入するなどの処置が必要になります。
インプラントの埋入位置が不適切なケース
インプラントは、人工歯根となる部品を顎の骨に埋め込む治療です。その位置や角度が正しくなければ、見た目や噛み心地、さらにはお口全体のバランスに影響を与えることがあります。
例えば、インプラントの位置がずれていると、隣の歯と接触して清掃しにくくなったり、噛んだときに力がうまく分散されなかったりします。その結果、インプラントや周囲の歯に負担がかかり、長持ちしにくくなることもあります。
このような場合は、正しい位置にインプラントを再度埋め直す必要があるかもしれません。現在では、CTによる三次元画像やシミュレーションソフトを活用して、より正確な位置決めができるようになっています。
インプラントのやり直しの流れ

インプラント治療をやり直す場合、初回治療よりもさらに慎重な対応が求められます。骨や歯茎の状態をしっかり確認し、必要な処置を段階的に進めていく流れになります。
診察と検査
インプラントをやり直すことが決まったら、まずは現在の状態をしっかりと確認する診察と検査が行われます。
レントゲンやCT撮影などの画像検査を通じて、骨の量や状態、周囲の組織の健康状態を詳しく調べます。この検査により、インプラントを再び埋め込むために骨を増やす必要があるかどうかも判断していきます。
インプラント体の除去
現在のインプラント体が炎症や破折、位置ズレなどにより機能を失っている場合は、まずそれを取り除く処置が必要です。専用の器具を用いて、顎の骨へのダメージを最小限に抑えながら慎重にインプラント体を抜去します。
炎症がある場合は、除去後に抗生剤や消毒による炎症の治療を行って、患部の状態が落ち着くまで待機期間を設けることもあります。
骨造成手術
インプラントのやり直しにおいて問題となるのが、骨の量が足りないケースです。骨が不足していると、インプラントをしっかり固定できないため、事前に骨造成手術を行う必要があります。
骨造成手術では、自家骨や人工骨、骨補填材などを用いて、歯槽骨の不足部分に骨を補います。術後は数か月間、骨が再生・定着するのを待ってから、次のステップへ進みます。
骨の状態によっては、骨造成と同時にインプラントを埋入することも可能ですが、多くの場合は、骨が十分に回復してから次の処置を行います。時間はかかりますが、インプラントを長く安定させるためには非常に重要な工程です。
インプラントの再埋入
骨や歯ぐきの状態が安定し、再治療の準備が整ったら、あらためて新しいインプラントを埋め込む手術を行います。手術の方法は初回と同様ですが、状態によってはより慎重に進める必要があります。
治療後は再び数カ月かけて骨との結合を待ち、その後、最終的な人工歯を装着します。
人工歯の作製・装着
新しい人工歯(上部構造)は、見た目や噛み合わせを考慮して丁寧に作られます。素材や形状の選定にも細かな調整が加えられ、自然な仕上がりを追求します。装着後は、装着感や咬合状態を丁寧に確認し、必要に応じて微調整を行います。
インプラントのやり直しの注意点

インプラントのやり直しは、決して簡単な処置ではありません。治療を成功させるためには、いくつかの重要な注意点を押さえておく必要があります。
信頼できる歯科医院を選ぶ
やり直し治療を成功させるためには、経験と実績のある歯科医師に相談することが不可欠です。歯科医院を選ぶ際は、インプラント治療に関してしっかりと説明をしてくれること、治療後のサポート体制が整っているかどうかなども確認しておきましょう。
治療費が高額になりやすい
インプラントのやり直しには、当初の治療よりも多くの工程が必要になることがあり、その分、費用も高くなる傾向があります。たとえば、骨を再生する処置や複雑な手術が必要になる場合、1本あたりの費用が数十万円に上ることもあります。
治療前に費用の目安や支払い方法について、歯科医院でしっかり確認しておくことが大切です。
治療期間が長くなる可能性がある
やり直し治療では、骨の再生や治癒期間が必要なことが多く、初めてのインプラント治療に比べて通院期間が延びる傾向があります。骨造成を行う場合には、定着まで数か月単位の時間がかかります。
さらに、インプラントの埋入後にも治癒期間が必要となり、最終的な歯を装着できるまで半年以上かかることも珍しくありません。
やり直しができないこともある
すべてのケースで再治療が可能とは限りません。特に、顎の骨が大きく減っている場合や全身の健康状態に問題がある場合には、再びインプラントを埋め込むことが難しくなることがあります。また、糖尿病や骨粗しょう症などの持病がある方も、手術後の回復が遅れたり感染のリスクが高まったりする可能性があるため、慎重な判断が必要です。
このような場合には、ブリッジや入れ歯など、別の治療方法も選択肢として考えられます。
インプラント治療後のトラブルを防ぐためには

インプラントの成功は、手術の質だけでなく、治療後の過ごし方や日々の習慣にも大きく左右されます。長くインプラントを使い続けるためには、以下のようなポイントを意識することが大切です。
毎日丁寧に口腔ケアを行う
インプラントを長く使い続けるためには、日々の歯磨きがとても大切です。天然の歯よりもインプラントは汚れがたまりやすいため、丁寧にケアする必要があります。
歯ブラシだけでなく、歯間ブラシやフロスも使って、細かい部分の汚れまでしっかり取り除きましょう。特に、歯ぐきとの境目は汚れが残りやすい場所なので、やさしく磨くことを心がけてください。
定期的にメンテナンスを受ける
インプラントは一度入れたら終わりではありません。長く快適に使い続けるためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。歯科医院での定期検診では、インプラントや周囲の歯ぐきに問題がないかをチェックします。
また、専用の器具を使ったクリーニングによって、ふだんの歯磨きでは落としきれない汚れもきれいに取り除くことができます。こうしたメンテナンスを続けることで、インプラントや天然歯の健康を守れるようになるでしょう。
禁煙する
喫煙はインプラント治療にとって大きなリスク要因の一つです。
タバコに含まれる有害物質は血流を悪化させ、骨の再生やインプラントとの結合を妨げるだけでなく、傷の治癒も遅らせます。その結果、インプラント周囲炎やインプラントの脱落など深刻なトラブルにつながる可能性が高くなります。
また、歯ぐきの炎症が起こりやすくなるため、再感染や再治療のリスクも増加します。インプラントを長持ちさせるためには、治療前だけでなく、治療後も禁煙を継続することが望ましいでしょう。
全身疾患をコントロールする
インプラント治療を成功させるためには、全身の健康状態にも気を配る必要があります。糖尿病や骨粗しょう症などの病気を抱えている方は、傷の治りが遅くなったり、骨との結合がうまくいかなかったりする可能性が高まります。
治療前にこうした病気があるかどうかを歯科医師に相談し、必要な検査や処置を受けることが大切です。また、インプラント治療後も、これらの病気の管理をしっかり行うことで、長期にわたって安定した状態を保ちやすくなります。
まとめ

インプラントは、天然歯に近い噛み心地や見た目を取り戻せる優れた治療法ですが、何らかの理由でやり直しが必要になることがあります。やり直しの原因には、インプラント周囲炎や骨の結合不良、破損、埋入位置の問題などさまざまなものがあり、それぞれに応じた適切な対応が求められます。
治療を成功させるためには、信頼できる歯科医院で診断を受けること、治療後のメンテナンスを欠かさないことが大切です。
インプラント治療を検討されている方は、世田谷区北沢、京王井の頭線・小田急線「下北沢駅」より徒歩4分にある歯医者「ただなわデンタルクリニック下北沢歯科医院」にお気軽にご相談ください。
当院では、皆様と真の信頼関係を築くために、初診のカウンセリングから精密な治療、治療後の予防・クリーニングに至るまで、すべての時間を歯科医師が一貫して担当しています。虫歯・歯周病治療だけでなく、矯正治療やインプラント治療などにも力を入れています。

■この記事の監修者
忠縄 龍哉(ただなわ たつや)
経歴
- 愛知学院大学歯学部 卒業
- 日本大学歯学部付属歯科病院にて勤務
- 都内歯科医院にて地域医療に従事(訪問診療含む)
- 都内大型医療法人インプラントセンターにて勤務
- ただなわデンタルクリニック下北沢歯科医院 開院
- ただなわデンタルクリニック祐天寺歯科 開院
修了研修・学会等
- 日本口腔インプラント学会 所属
- 日本顎咬合学会 所属
- 日本審美歯科学会 所属
- UCLAインプラントプログラム 修了
- サイナスリフトオペプログラム 修了
- ノーベル・バイオケア 認定
- オステムインプラント臨床研修歯科医院
- インビザライン矯正認定ドクター